コルジセプスの研究
学名コルジセプス・シネンシスの現在の研究の多くが、香港大学の医師・名誉教授のGeorges
Halpern博士によるものです。同博士はコルジセプスに関する研究書を数冊発行されています。
同博士の熱心な活動により、これまで様々な中国の科学誌に紹介されてきた中国の科学者たちによる研究の多くが、現在の西洋に紹介されました。コルジセプス・シネンシスに関する調査はこれまでに、以下の科学記事にまとめられています。
- Zhu, J.S.、Halpern,
G.M.、Jones, K.
(1998) 著。『The
Scientific Rediscovery of an Ancient Chinese Herbal Medicine:
Cordyceps sinensis （コルジセプス・シネンシス‐古代漢方薬の科学的再発見）』パート
I（『Journal
of Alternative and complementary Medicine 誌4(3)』 pp 289-303）
- Zhu, J.S.、Halpern,
G.M.、Jones, K.
(1998) 著。『The
Scientific Rediscovery of a Precious Ancient Chinese Herbal
Regimen: Cordyceps sinensis （コルジセプス・シネンシス‐貴重な古代漢方養生法の再発見）』パート2．（『Journal of
Alternative and Complementary Medicine 誌4(4)』 pp 429-457）
- ミズノ T (1999) 著。『Medicinal
effects and utilization of Cordyceps（コルジセプスの医療効果と使用）』
(Fr.) 、Link
(Ascomycetes [子嚢菌]) 、Isaria Fr. (Mitosporic
Fungi [ミトスポリック菌])
Chinese Caterpillar Fungi, "Tochukaso" （中国のイモムシ菌、冬虫夏草）(Review)。（『International
Journal of Medicinal Mushrooms 誌1(3)』 pp 251-261）
- Xiao Y.、Huang
X.Z.、Chen G.、Wang M.B.、Zhu J.S.、Cooper C.B.著。『Increased
Aerobic Capacity in Healthy Elderly Humans given fermented
Cordyceps Cs-4: a Placebo controlled Trial（発酵コルジセプス（Cs-4）を与えられた健康な高齢者の酸素消費の増加‐プラシーボ・コントロール試験）』Ann著。(『Meeting
American College of Sports Medicine, Seattle, WA, June 3-5, 1999（アメリカスポーツ医師会会議於ワシントン州、シアトル、1999年6月3‐5日）』)
コルジセプスは、呼吸器系の機能を高める
これまで、いくつかの科学的研究により、コルジセプス・シネンシスが呼吸器系疾患のいくつかの症状を緩和する効果があることが示されています。
これには、慢性の気管支炎と喘息（ぜんそく）が含まれます（参考文献2 『呼吸器系への影響』章より）実験者にも被験者にも投薬や治療を誰が受けていて誰が受けていないのかを知らせない形態の「プラシーボ」法が30名の高齢者を対象に用いられた際、コルジセプスを摂取した被験者では、吸収された最大酸素量が大幅に増えました。
（参考文献4）。
コルジセプスは、心臓の機能を高める
これまで、数多くの研究によりコルジセプス・シネンシスが、不整脈や慢性の心不全など心拍の乱れに効果があることが示されています。
（参考文献2 『心臓血管系への影響』章より）
コルジセプスはコレステロールの適正レベルの維持に役立つ
これまでに行われた4つの優れた研究により、コルジセプス・シネンシスは全コレステロールを10％から21％、悪玉のトリグリセリドを9％から26％減少させるのに役立つことが示されています。
同時に、善玉であるHDLコレステロールの27‐30％の増加を促進します。
（参考文献1 『血中脂質新陳代謝と動脈硬化症への影響』章）
コルジセプスはガン患者の腫瘍を小さくする
これまでに中国と日本で、ガン患者を対象にしたいくつかの臨床研究が行われました（参考文献1、2）。これらの研究は、KALA
HEALTHのコルジセプスと全く同じものであるコルジセプス・シネンシス菌糸で行われ、治療目的の投与量は1日6グラム（4カプセルを1日に2度）でした。
50人の肺ガン患者にコルジセプス・シネンシス菌糸をキモセラピーと併せて投与した研究では、46％の患者で腫瘍サイズの減少が見られました。また、様々な種類の腫瘍を持つガン患者を対象にした研究でも、コルジセプス・シネンシス菌糸（2ヶ月にわたり1日6グラム）の摂取により、大多数の患者においてそれぞれの症状が軽減しました。
また約半数の患者で、白血球の数は維持され腫瘍のサイズが大幅に減少しました。日本からは、コルジセプス・シネンシス菌糸はガンを患う人の免疫システムの一般的反応を促す効果があるという報告がなされています。
この発見は、マウスにガン性の細胞（リンパ腫）を皮下注射した後、コルジセプス・シネンシス菌糸を投与したことで可能になりました。実験の結果腫瘍のサイズが減少し、披験マウスの生存期間が長くなりました。コルジセプス・シネンシスはまた抗体反応も改善しています。
コルジセプスは遊離基（ゆうりき）から身体を守る
これまでに行われたいくつかの研究で、コルジセプス・シネンシスは遊離基によって起こるダメージから人間を守るため、効果の非常に高い抗酸化性を持つことが示されています。
（参考文献1、『抗老化・無酸素遊離基捕捉（ほそく）活動』章）
コルジセプスは疲労感を緩和する
様々な動物実験により、コルジセプス・シネンシスは細胞エネルギー生産と酸素の供給機能を改善することが示されています。
実験者にも被験者にも投薬や治療を誰が受けていて誰が受けていないのかを知らせない形態の「プラシーボ」法が用いられた調査では、高齢の患者が毎日3グラムのコルジセプスを摂取した場合に疲労感がいちじるしく軽減したことがわかりました。
別の研究では、慢性の心不全患者にコルジセプス・シネンシスを投与した場合に息切れと疲労感が改善しています。
（参考文献1 『身体機能と生活の質の改善』章）
コルジセプスは足の疲労感を緩和する
コルジセプス・シネンシスは血管内の平滑筋を緩めてその拡張を許すため、体内の血行を改善することがいくつかの研究によって明らかになっています。
また、心臓と肺の機能も高めます（上記をご覧下さい）。足の血行を妨害する血管の収縮は足が疲れる一番の理由ですが、コルジセプスはこれを防止または軽減しするのです。（参考文献2『心臓血管系への影響』章）
コルジセプスはスタミナと運動能力アップに一役買う
様々な動物実験により、コルジセプス・シネンシスは細胞エネルギー生産と酸素吸収を増加させることがわかっています。（参考文献1 『身体機能とと生活の質の改善』章）
マウスを使った実験では、コルジセプスを6週間投与されたものは、コントロール・グループに比べて水泳能力が向上していることがわかりました（参考文献3）
コルジセプスは性機能不全に効果がある
実験者にも被験者にも投薬や治療を誰が受けていて誰が受けていないのかを知らせない形態の「プラシーボ」法が用い、性欲が衰えていたりその他の性的問題を持つ200人の男性を対象に行った調査でも、同様の結果が報告されました。
平均すると64％のコルジセプス摂取被験者が実験終了期間に大幅な改善が見られたと報告しています。偽の投薬を受けた被験者グループでは24％に留まりました。
同様の問題を抱える高齢の男性を対象に行った別のプラシーボ調査でも、90％の被験者がコルジセプス摂取後に改善があったことを報告しました。この場合、コントロール・グループで改善した人はいませんでした（参考文献1）。
1500年を超える昔、チベット・ヒマラヤ山脈の雪線近くの豊かな草原は、花を咲かせる様々な植物や草に覆われていました。この地域が好きで、牛や羊を連れてきていた地元の番人は、動物たちが特定の草を噛むと、とても元気が出ることに徐々に気づき始めたのです。年老いたヤク牛でさえも若々しくなり、自然の活力がアップ。